前回の記事では、クリエイティブディレクションのフローを説明しました。
今回は、ひとつめの「着想」について深堀りしていきましょう。
尚、このフローについては、下記の本を自分なりに参考にしてまとめてみました。
案件や会社によってやり方は変わると思いますので、あくまで参考としてご覧ください。

クリエイティブディレクション術
着想 – 課題の発見からのコンセプト開発
1 課題を調べる
課題の解決だといっても..まずは相談相手の課題を聞くことからはじめます。
相談相手の悩みは、いろいろなケースがありますが、そのまま受け取っても、最適なゴールにたどり着けないことが往々にしてよくあることだと思いますよね。
予測をたてながらも、相手が気が付かずいろいろと思いを発散できるように、あまりこちらがガチガチに質問攻めにせず、相手主体で話してもらう環境をつくります。
ある程度発散していただいたら、その情報をもとに課題をまとめます。
相談者が発した言葉と、おかれている環境、マクロ視点やミクロの業界動向などを自分なりにも調べてみたり、わからない時には、同じ業界や相談相手にも、再度ヒアリングをして課題のぼんやりから解像度を高めていきます。時間を決めるけど、しっかり徹底して調べる気概が大切だと思います。
リサーチについては、3つのリサーチがあります。
商品のリサーチ
競合商品のリサーチ、価格・仕様・サービス比較を行いまとめます。
想いのリサーチ
商品やブランドには課題があり、それを解決したいという想いがあるので
誰かの役に立ちたいという想いを、担当者や生活者に聞きます。
生活者のリサーチ
クライアントが想定しているターゲットがズレていないか自分なりに考える。
そのターゲットが普段どんなメディアに触れているのか?
情報入手経路、嗜好性、ネットや周囲の人に聞いてインタビューを通じて調べていく。
2 コンセプトを書く
課題の調査で、いろいろと情報をインプットしたら、一休みをして.. (一度寝るとよいらしい..)
課題の解決策の基盤となる、今後のワークフローを貫く指針のコンセプト構想に着手します。
よいコンセプトとは?
コンセプトっていわれても..非常にむずかしいですよね。
根本課題に対してのクリエイターならではの解決策。
良いコンセプトとは「真実と発見が同居しているもの」だそうです。
つまり、そうそうそれ!確かに言われてみれば!という気持ちになるもの。
課題の周りに浮かんでいる生活者が感じている事象や想いをスッとすくいとりながら、それに対して光明を与えるもの。
逆に悪いコンセプトはヒアリング内容の要約になっているものだそうです..
ますますハードルが上がってきました..
コンセプトについてはよくある有名なものとしては、下記のようなイメージでしょうか。
読むとなるほど!っと思うものになっていますね。
スターバックス
「サードプレイス」
QBハウス
「10分のみだしなみ」
俺のイタリアン
「一流料理人の料理を、5分の1の低価格で」
コンセプトは、直接のサービスのアイデアというよりかは、なるほどという方向性のようなものですね。コンセプトについては、もうすこし深堀りが必要そうですが..
こちらは別記事で説明させていただきます。
頭の体操のため、ここで自分でも1つコンセプトを考えてみたいとおもいます。
お題は、仮に地元神戸の地場産業「木工家具」を盛り上げるためのコンセプトを考えてみたいとおもいます。
現状分析と課題の発見
神戸の木工家具の現状
安価な海外製品の流入やライフスタイルの変化により、伝統的な木工家具の需要が減少。
後継者不足や高齢化により、技術継承が困難に。
若い世代にとって、伝統的な木工家具はデザインや機能性が時代に合わず、魅力に欠ける。
課題
伝統的な技術を継承しつつ、現代のライフスタイルに合った新しい価値を創造する必要がある。若い世代を含む幅広い世代に木工家具の魅力を再認識させ、需要を喚起する必要がある。
コンセプト策定
「3世代で使える家具」
親から子へ、子から孫へと世代を超えて受け継がれる家具。
耐久性、機能性、デザイン性を兼ね備え、家族の成長やライフスタイルの変化に対応できる家具。家族の思い出や歴史を刻み込み、愛着を持って長く使える家具。
コンセプトの背景
核家族化が進む現代において、家族の絆やつながりを再認識する機会を提供したい。
使い捨てではなく、長く使える上質なものを選ぶという持続可能な消費を提案したい。
伝統的な技術を未来に継承し、地域産業の活性化に貢献したい。
思いつきの案なので..あくまで参考程度に見ていただけると嬉しいです。
着想の次は企画に入ります。