Tiny Desk Concert ライブの魔法

August Greene


画像出典:YouTube/https://www.youtube.com/watch?v=y5p8Bmv0NSQ

Sound cloud 経由で、たまたま知った曲で「Black Kennedy」という曲が気になっていた。

ずれているんやないか?

っと思うバスドラムとスネアではじまり、ベースとラップが絶妙にからむ。
なんともいえない!!! と思いながら…

曲名と歌詞が気になり調べだしてしまう。

Black Kennedy、黒いケネディ。

様々な人種が共存する国、アメリカならではの表現。

「I Have a Dream.」で有名なキング牧師が、活動中不当逮捕された際、即日釈放を命令したと言われている白人の大統領と司法長官の「ケネディ兄弟」。
政治的に不利になる事を承知でも、分断ではなく共存を唱えた政治家へのリスペクトが印象的なリリック。

曲の意味を飲み込み、再度曲を聞いてみると
社会的なメッセージソングとして、とてもシリアスなイメージを感じた。

後日、僕が大好きで楽しみにしているyoutubeチャンネル「NPR Music Tiny Desk Concert」で、同じ「Black Kennedy」を聞いたとき、曲の印象がガラッと変わった。

公共ラジオ放送の事務所という一風変わった場所で演奏される、とてもアットホームな空気・ラッパーや演奏メンバーの表情などがシリアスな印象よりも、とても寛大且つ平穏な雰囲気に化学反応を起こして会場をつつむ。

白人のメンバー「Samora Pinderhughes」のパートの少ししゃがれた声が、自然に染み込んでくる。

Riding through the city with the top down
We ain't got no ceilings to our thoughts now
It's a beautiful ride

「ride = 乗り物」+「ケネディ」という単語に、暗殺の場面を思い起こしますが…
「no ceilings to our thoughts now 私達の考えに上限はない」
「It’s a beautiful ride それは美しい乗り物」
という表現に僕の心は撃ち抜かれます。

人が存在する限り、正義と悪は個々の目線によって日々移りかわり、分断はなくならないでしょうが、アットホームな環境とホットな音楽を作る人々がいる限り、人が人に対してもつ希望はき消えることはないのでしょう。

社会的なメッセージを持ちながらも、寛大な表現力とライブパフォーマンスで人々をつつみ感覚的に平穏を与える演奏にブラボー。
是非、下記音源を聴き比べてみてください。

「Black Kennedy」August Greene

Sound cloud 版

https://soundcloud.com/amazon-music/august-greene-black-kennedy

NPR Music Tiny Desk Concert 版

https://www.youtube.com/watch?v=y5p8Bmv0NSQ
※2:30以降から始まる。